【外構工事】フェンスの種類と費用相場は?
新築の住宅を建てる上で欠かせないものが外構工事です。
そんな外構工事の中でもやや費用が高くなりがちな部分が、家を取り囲むように設置する「フェンス」となります。
フェンスには外から見たときに家の雰囲気を決めるエクステリアとしての役割や周囲から自宅内を覗きづらくする防犯効果などが期待され、日本では設置することが一般的です。
そうしたフェンスの必要性や素材ごとの特徴、肝心な費用相場に関する情報を詳しくまとめました。
フェンスは使用する素材によって家の印象を変えますので、自分が理想とする家づくりをイメージしながら選んでみてください。
外構フェンスの必要性
まずは外構フェンスの必要性から説明していきましょう。
・目隠しとして設置し防犯性を高める
・プライバシー保護
・外観のデザイン性を向上させる
外構フェンスには防犯効果があり、外から敷地内を見えづらくする役割があります。
たとえば家を留守にする際、外構フェンスがまったくない状態だと自宅に誰もいないことが外から見てすぐに分かってしまいます。
また、小さなお子さんがいる家庭、これからお子さんが生まれる予定の家庭であれば、お子さんを含め家族のプライバシーを守るためにも外構フェンスが必要です。
さらに近年では外構フェンスをエクステリアの一環として家づくりをおこなうケースも増えてきています。
エクステリアとは外構部分の雰囲気を決める構造物やその空間自体を示す言葉ですが、簡単に言えば「家の外をオシャレに見せるための工夫」となります。
仮に隣の家との境界線を明確にするためにブロック塀をただ並べただけの外観と、オシャレな見た目にこだわりを持って選んだ外構フェンスではパッと見たときの印象がまったく変わってくるわけです。
せっかく念願の一戸建てマイホームを建てるなら、こうした外構部分にも自分の理想を反映させてみてください。
目隠しフェンスの種類と費用相場
ここからは目隠しフェンスの種類と費用相場についてご紹介していきます。
なお、フェンスに使われている主な素材は全部で4つです。
それぞれの特徴や費用相場を見ながら、自分の家に合ったものを選んでいきましょう。
スチールフェンス
スチールフェンスはアルミ製のフェンスよりも価格が安いところが魅力的です。
軽量さと堅牢性を兼ね備えていて、多くの住宅で使用されています。
ただし、メッシュ状になっているスチールフェンスは目隠しとしての効果が薄く、バリエーションもそこまで多くありません。
そんなスチールフェンスの費用相場は「1mあたり5,000円~10,000円」程度です。
これに加えて支柱基礎工事費用・組立設置費用が別途掛かってきます。
仮に6m分のスチールフェンスを設置する場合は、材料費込みで「60,000円~100,000円」くらいです。
外観としてあまり重要視されない隣の家と接する面に対して使えば全体の費用が抑えられるかと思いますので、使用する場所を考慮した上で上手く使ってみてください。
アルミフェンス
アルミフェンスは耐久性が高く、デザインのバリエーションも豊富なところが魅力的な部分に挙げられます。
なお、最近はアルミフェンスに木目調のラッピングシールを施したものも、腐食に強く見た目に優れていると人気です。
そんなアルミフェンスの費用相場は「1mあたり10,000円~30,000円」となります。
これにスチールフェンス同様、基礎工事費用と組立設置費用が掛かってきます。
6m分で考えたときの総工事費用はおよそ「100,000円~200,000円」くらいです。
スチールフェンスの2倍くらいの費用となりますが、外観をオシャレにしたい方にはおすすめの素材と言えます。
ちなみに約90%の一般戸建て住宅にはこちらのアルミフェンスが使われています。
木製フェンス
木製フェンスは自然さを感じられる見た目と価格の安さが魅力的な素材です。
アルミ製やスチール製と違い、木製フェンスを設置する場合は大がかりな基礎工事が必要ありません。
そのため、中には素人でもDIYでオシャレな木製フェンスを設置する方がたくさんいます。
しかし、木製フェンスは耐久性が低く、腐食劣化するスピードが早いので数年に一度はメンテナンスや建て替えが必要となってきます。
そんな木製フェンスの費用相場は使用する木材によって変わってきますが、「1mあたり数千円」ほどでも材料を揃えることが可能です。
支柱を立てるための基礎工事が必要なければ、材料費に加えて数万円の工事費用だけで済むこともあります。
なお、仮にDIYにチャレンジする場合は木製フェンスを設置する箇所の地面を確認しておきましょう。
これは、地面が土だったとしても数十センチ下には硬い地盤があるかもしれないからです。
そういった地盤の場合は専門業者に頼んだ方が確実なので、このあたりもぜひ参考にしてみてください。
鋳物フェンス
金型にアルミニウムを流し込んで形を造る「鋳物フェンス」は、デザイン性や堅牢性にとても優れています。
石やレンガなどの素材と相性が良く、フェンスに蔦を絡ませてガーデニングの一部として活用するケースも少なくありません。
なお、デザインによっては材料費用が少々高くなることもありますが、全面ではなく外から見える部分だけに採用するといった方法もあります。
そんな鋳物フェンスの費用相場は「1mあたり20,000円~30,000円」です。
鋳物フェンスの場合も支柱を立てるための基礎工事費用や設置費用が掛かってきますが、これを6m分で考えると全体の費用は「150,000円~200,000円」となります。
外観にこだわりを持ちたい方にはおすすめの素材と言えますので、ぜひサンプルデザインなどをご覧になってみてください。
外構フェンスを選ぶ際のポイント
外構フェンスを選ぶ際のポイントは以下3つです。
・目隠しとして使用するなら高さを考える
・風通しの良さと見た目の圧迫感を考える
・自宅や庭とマッチしたデザインを考える
外からの目隠しとしてフェンスを設置する場合は180cm~200cmくらいの高さが必要となりますが、高さのあるフェンスはそれだけ費用が掛かります。
そのため、見られたくない箇所は背の高いフェンスを設置し、それ以外のところは費用を安く抑えるためにフェンスの高さを下げる、もしくは材料費の安いメッシュフェンスなどを選んでみましょう。
また、フェンスの高さや使用する素材は風通しの良さや住居から外を見たときの圧迫感に直結します。
仮にブロック塀で敷地一面を囲ってしまうと風通しが悪くなり、外の環境が見えないといったことにもなってしまいますので、住宅環境にマッチしたフェンスを考えることが重要です。
あとは自分が理想とする外観をイメージしながら家や庭とのバランスを取ってみてください。
家が和風家屋なのにフェンスを洋風デザインにした場合、それはとてもアンバランスな見た目になってしまいます。
以上、3つのポイントを考えながらフェンスの高さや素材を選べば問題ありませんので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
外構工事で重要となる「フェンス」について詳しくご紹介してきました。
ご覧いただいたように外構フェンスは選ぶ素材によって費用が大きく変わってきます。
防犯性・耐久性・デザイン性などを考えながら、建てる家にマッチしたフェンスを選ぶことが大切です。
ぜひ本文中に解説した素材ごとの特徴や選び方を参考にしながら、理想通りの家づくりを目指してみてください。